口臭予防に大切なこと
マスクをしている時や、満員電車に乗っている時、恋人や家族、友人と会話をしている時など、口臭はふとしたタイミングで気になるものなのです。
口臭の原因には様々な理由が挙げられます。その原因と予防方法など詳しくご紹介していきましょう。
口臭の原因
●唾液が少ない
食後には食べかすが口内に残ります。これは水などで流すことのできない、舌の表面や歯ぐきと頬の間です。
また、食べかすが残っていたとしても、普通は唾液中の酵素が分解してくれるのですが、唾液が少ないと、そのまま食べかすが残り、口内のPHが低下します。すると、細菌が活発になり、食べかすを腐食し悪臭を放つ原因になります。
●舌苔がある
舌苔(ぜったい)が多いということは、細菌も多いということです。舌が唾液で潤っていると、食事の時の食べかすも洗い流されるのですが、舌苔ができていて乾いている状態だと、食べかすが舌によくくっつきます。その細菌が活発に食べかすを食べることにより、腐食臭が大量に発生し、口臭となります。
●歯垢が溜まっている
歯垢は、口に入れたものの糖をエサにしてできた細菌のかたまりです。また、日々の歯みがきなどで落とすことのできなかった歯垢は、石のように硬くなって歯石になり、虫歯の原因になります。
虫歯もまた、口臭の原因になるので注意してください。
●月経前や月経時
口臭には、ホルモンバランスや体調の変化が関わってきます。女性は月経(生理)による体の変化で、特にホルモンバランスが大きく崩れるため、抵抗力が落ちて口中に雑菌が溜まりやすくなったり、月経特有のストレスや疲労で唾液が少なくなったりするのが原因です。
歯医者でできる治療法
●歯科
口臭の原因の多くは、歯周病や虫歯だと言われています。心当たりのある方は、ほかの予防対策をする前に、まずは歯科で治療に専念しましょう。
●口臭外来
虫歯や歯周病が原因ではない場合は、詳しい検査が受けられる口臭外来がおすすめです。一度しっかりと原因を調べてもらう必要があります。場合によっては、口の中の病気ではなく、その他の病的原因による口臭かもしれません。
自分でできる予防法
●口臭がしやすくなる食べ物を避ける
タンパク質が多く含まれている肉類や魚、チーズやケーキなどの乳製品を摂ると、タンパク質が口中の細菌によって分解され、口臭が発生します。
また、砂糖も口中細菌によって分解されるのですが、砂糖の場合には口内を酸性化するので、細菌が活動し口臭ガスを発生させます。
●口腔を乾かさないように意識する
口臭が起こってしまう人の特徴として、ドライマウス症になっていることが多いと考えられています。
口腔が乾いている状態でパンやクッキーなどの乾燥している食べ物を食べると、余計に口中にくっつきやすくなるのでできれば避けましょう。
食事中も食事後も、飲み物で洗い流すように意識するとよいでしょう。
●タバコを控える
タバコに含まれるニコチンは、血液の巡りを悪くして唾液の分泌量を減らしてしまいます。
また、タバコによる口臭は特徴的で、「ヤニ臭い」と言われることが多いかと思います。このヤニはタールと呼ばれるタバコの成分が原因で、タールは舌や歯垢などにくっつくことで独自のニオイを口に残します。
●正しく歯を磨く
歯ブラシで歯を磨くとき、「ながら磨き」はしていませんか?できれば鏡の前で、1本1本丁寧に磨くのが理想的です。横磨きで歯の表面を磨くことも大切ですが、それでは歯と歯の間の歯垢を落とすことはできません。
手の力は抜き、えんぴつを持つように歯ブラシを持ったら、小刻みに歯ブラシを動かしながら磨くようにしましょう。
歯と歯の間の汚れを完璧に落とすには、デンタルフロスがあるとよいでしょう。
すぐにできる口臭対処法
●水を飲む
少量の水を口に含み、歯の表面や歯の裏側を舌でなぞるようにすると、食べカスが取れやすくなります。口に含んだ水は、唾液を捨てないためにそのまま飲み込んでください。
歯に食べ物が挟まってしまった場合は、歯間ブラシや爪楊枝を使用して取り除くようにしましょう。できれば、歯ブラシや歯間ブラシを持ち歩いて、外出先でもすぐ対処できるようにするのがいいでしょう。
●ガムを噛む
ガムを噛むことにより、唾液の分泌が促されるので歯や舌をきれいに清掃することができます。どうしても食後に歯を磨けないときは、ガムを噛んで口の中を中性に素早く戻してあげましょう。
もちろん、虫歯予防のためにもシュガーレスガムがおすすめです。
●重曹うがい
重曹水は弱アルカリ性のため、口の中をすばやく中和させる働きがあります。そのため、口中の酸性化を防ぐことができます。
●外出するときはマスクをする
物理的な解決方法にはなってしまいますが、マスクを着けると息が外に漏れる心配は格段に減らすことができます。口臭は息に乗って相手に届くので、マスクで息を塞ぐことで対策になります。
まとめ
口臭の原因を詳しくご紹介しましたが、当てはまるものはあったでしょうか。
口臭予防には「やりすぎ」はありません。口臭は自分ではなかなか気付くことのできないものなので、少しオーバーなくらい念入りに予防・対策をしてもいいかもしれませんね。